敗色濃厚なウクライナの戦況

日本の主要メディアでもウクライナの劣勢が伝えられるようになってきたものの、いまだにアメリカを始めとした西側諸国
からの大型火器の武器支援でウクライナは反撃に転じ、ロシア軍を撃退するという希望的な観測を述べる専門家が多い。
しかしこうした観測は、ワラにもすがるように、ウクライナ軍に有利なわずかな情報にしがみついているだけのように見える。
東部ドンバス地方を中心とした戦況は、こうした希望的な観測を許さないほど、ウクライナ軍の敗色が濃くなっている。
こうした状況は日本ではほとんど報道されることがないので、今回の記事で書くことにした。

「ドレイゼン・レポート」を始めとした信頼できる分析者によると、ウクライナ政府の首脳部は、基本的に次のような戦略
を追求しているという。
1)戦争を長期化させ、ロシアが経済的・政治的に崩壊するのを待つ。
2)長期戦で時間を稼ぎながら、アメリカを中心とすうNATO軍の直接介入を待つ。