沖縄で疑惑の銃弾 米軍の流れ弾か偽装工作か 参院選のさなか (産経 7/13)

米軍基地キャンプ・ハンセン(沖縄県金武(きん)町など)に近接する住宅で7日に見つかった銃弾らしきものが、地域に波紋を広げている。
米軍による射撃訓練の流れ弾の可能性がある一方、弾がさび付いているなど不審な点が多く、何者かが偽装した疑いもあるからだ。
沖縄では米軍絡みの事件・事故が大きな政治問題になりやすい。流れ弾か、偽装工作か-。県警が慎重に調べている。

県警や沖縄防衛局などによると、銃弾らしきものが見つかったのはキャンプ・ハンセンから最短で約300m離れた金武町伊芸の住宅。
6日午後2~4時、住人が「パリン」という音を聞き、夜になって勝手口のドアガラスが割れていることに気付いた。
翌日に調べると、ガラスと網戸の間に弾が1個落ちているのを発見。 知人の町議を通じて役場などに連絡した。けが人はいなかった。

ハンセン内の施設では4~10日、米軍が実弾射撃訓練を行っており、沖縄防衛局が事前に県などに通知していた。

このため地元メディアは「民家に流弾か」「基地隣接、続く恐怖」「米軍に不信募る」などと大々的に報道。
革新勢力なども批判を強め、野党国会議員でつくる団体が沖縄防衛局に対し、原因究明までは米軍の訓練を中止するよう求める事態になった。

弾は県警が押収し、器物損壊などの疑いも視野に捜査している。しかし現場では、当初から不審な点がみられた。

関係者によると、弾は長さ約4~5センチ、直径約1センチで、さびがあるなどかなり腐食していた。
また、勝手口の前にはブロック塀などがあり、外からの流れ弾なら貫通したはずだが、痕跡はなかった。

ガラスの割れ方も不自然で、2枚の複層ガラスのうち外側だけが割れていた。
銃弾ならば粉々になるか、放射線状のひびなどができるのに、そうした形跡もなかった。
このため何者かが住宅の敷地に侵入してガラスを割り、弾を入れた可能性もあるという。(後略)
https://www.sankei.com/article/20220713-QRZDXLVXW5KE7MGYS756HBNAEE/