米国参謀総長マーシャル元帥から、陸相スチムソンに提出したレイテ戦況報告の中に、
「敵の(東京)第一師団は、おそらく日本の師団中で最強のものと思う。彼らは山下ラインに拠って五十日にわたり頑強に米軍の進撃を阻止した」
とある一項をもって公平なる評価としよう。
山下ラインなぞという防御線はもちろんなかった。
が、それが布設されていたと思わせるほどに、南関東の将兵は頑強に抵抗して強敵を防いだのであった。