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各プロ棋士の脳内将棋盤

羽生四冠「4分割(5×5中央重複)の部分図が高速で行ったり来たり。盤全体は1度には浮かばない、負荷が大きい。
盤面は白、線は黒。駒は外形が無く黒の一字彫り。アマ二、三段くらいになった10歳ごろからこんな風。」

森内九段「立体的でリアルな榧盤に柘植の駒。盤駒のみの思い浮かべる事はほとんど無く背景も付随。
対局中は当時の対戦相手や対局場の雰囲気まで再生。普段は自室の背景に板盤。」

山崎八段「盤面は黒、線は白で平面的だが自由に傾けられる。基本的に全体図だが競り合いになると上・中・下段に3分割。
駒は立体的、黒に近いグレーで字は真っ黒。頭が働いていると滑るように動かせるが、働いていないと重い感じ。」

加藤九段「盤は黄色で1一が右上に固定されている全体図で、線は無い。楷書の文字1字だけが駒として自動的に動く。」

渡辺二冠「ダークグレーの空間に、字の書かれていない黒に近い灰色の駒が浮かんでいるだけだが、どちらのどの駒かは分かる。」

佐藤九段「黒くぼやけた盤面のどこか一部だけが見えている。駒はゴニョゴニョ、あるか無いか分からないまま何かある感じ。」

郷田九段「黒くぼんやりした盤。駒の文字は見ようと思えば見えるが、塊として把握しているので普段は見る必要が無い。」

久保九段「背景も盤も駒も全て黒。駒には形も字も無く、何か黒く丸いものが所狭しと並んでいる感じ。」

広瀬八段「盤面全体を把握した上で一部だけ思い浮かべ、暗闇に浮いた駒が素早く動く。」

清水女流六段「色も形もそのとき次第。機内なら背景が雲の中、海辺のホテルなら海中のイメージでオールカラー。書斎だとモノトーン。動物番組を見た後は動物たちが駒のお面をかぶり、SFを見た後は宇宙船が駒になる。」

里見女流名人「盤も背景も黒く、線の無い盤全体に文字の無い黒っぽい駒がモニョモニョ。」

AERA No.38増大号'12.9.17『天才たちの「脳内パネル」』