https://youtu.be/dnHdqPBrtH8

ロシア軍がテクノロジー的に時代遅れとなった遠因の一つ。
ソ連のコンピュータ開発競争の敗北。

1986年ソ連には1万を超えるぐらいのコンピューターがあった。
だが同時期のアメリカには130万台が存在した。

ソ連は50年代から60年代までは西側の開発するコンピューターを数年ほど遅れて作り上げる力があった。
だがやがて西側の製品に全く及ばなくなっていく。

背景には社会的構造があった。

資本主義社会の産業界は常に「効率化、省力化」の追求を抱えており、それを実現する優れたコンピューターの開発に大規模な資本と優れた人材が集まった。
一方で社会主義の産業ではノルマをこなす以上のイニシアティブが薄く、コンピューターの需要が軍事など一部に限られてしまった。

ソ連の開発者は最善の努力を尽くしたが、西側の開発のスピードから取り残されていった。
70年代後半には圧倒的技術的な格差のため西側の製品をコピーするのも不可能になった。

こうしてソ連/ロシアは高性能な兵器を作るためのコンピューターも
石油を効率的に掘削するためのコンピューターも”敵”である西側に頼ることになった。