【紹介】ミック・ライアン豪軍退役少将のウクライナ戦争分析:指揮統制アプローチ
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ウクライナの戦場では、ロシア側も砲撃への対応に苦慮しているそうです。探知能力の向上(ドローン使用も含む)が、
発見から射撃までにかかる時間を著しく短縮し(3~5分ほど)、結果、今まで以上に素早く、
臨機応変に対応することが現場部隊に求められています。

ライアン氏はその対応として、隠蔽の重要性と装備の機動力向上というハード的側面の対応も指摘しつつ、
指揮統制に関する組織文化の重要性を強調しています。

ロシア軍は中央集権的な指揮統制が組織文化として根付いており、
それが臨機応変な現場対応を妨げ、結果、損害を増大させています(現場で自発的に対応する文化が根付いていない)。

一方で西側は“ミッション・コマンド”式のアプローチを取っています。この指揮方法は、
もともとは19世紀プロイセンの訓令戦術(Auftragstaktik)に端を発するアプローチですが、
上級指揮官が下級指揮官に“意図”を伝え、現場での戦い方は下級指揮官の裁量に任せるという指揮統制法です。

この方法は将校・下士官の教育にかなり力を入れないとうまく機能しないのですが、うまくいった場合、その効果は絶大です。

なお、中国人民解放軍は意思決定ツールとしてのAIの研究を進めているようですが、
ライアン氏はその方向性に否定的な見解を持っています。同氏は「今後、AIが人間の創造力の代わりとなる、
もしくは文脈を理解する人間の能力の代わりとなる可能性は小さい」と評価しています。
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