縄文遺跡掘ってみたら…太平洋戦争の遺構発見、横浜で展示
話題 | 神奈川新聞 | 2022年8月12日(金) 11:50
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企画展「舞岡熊之堂(まいおかくまのどう)の戦争遺跡」が、
横浜市戸塚区の戸塚区役所3階区民広場で開かれている。
同区内で見つかった太平洋戦争末期の「照空(しょうくう)隊陣地跡」を紹介するもので、前期は23日まで。
20日には、発掘に当たった「市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター」の古屋紀之所長が講演する。
発掘調査は市に委託され、同センターが2017年12月~20年3月に実施。
戦争遺跡のほか、縄文・弥生時代の集落に伴う100軒以上の竪穴住居が見つかった。
18年5月に本調査が始まり、すぐに円形部の直径が10メートルもある
全長23メートルの大きな柄鏡(えかがみ)形の掘り込みが見つかった。
川崎市の黒川地区で敵機を照らす照空灯を操作する照空隊の陣地が
発掘された事例を基に、「照空灯掩体跡(とうえんたいあと)」であることが判明した。
さらに掘り進めると、いくつかの地下室と円形の遺構が見つかり、
実際に照空灯を動かす通信室などの「照空分隊」があったことが分かった。
19年の調査では予想通り小高い丘に中隊本部跡とみられる遺構も発見された。
同所に縄文時代の遺跡があることは分かっていたが、古屋所長は「掘り出される土の感じで
新しいものだとは思ったが、戦争遺跡があるとは予想していなかった」という。
(つづく)