ISW論評
https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-september-10
ウクライナの反攻(ロシア占領地の解放に向けたウクライナの取り組み)

南ウクライナ:(ヘルソン州)

ウクライナ軍当局は、9月10日、ウクライナ軍がヘルソン州で陣地戦を実施していると報告したが、
具体的な作戦地域は明らかにしなかった。ウクライナ南部作戦司令部のナタリヤ・フメニュク報道官は、
ウクライナ軍がヘルソン州のいくつかの無名地域で数十キロメートル前進したと述べ、
ウクライナの反攻がロシア軍を第二防衛線まで後退させていると指摘したフメニュクは、
ロシア軍はウクライナの攻撃に抵抗を続け、最前線で弾薬や物資を保持しているが、
ロシア軍は大きな損害を受けているとも付け加えた。例えば、ウクライナ軍参謀本部は、
ヘルソン州で活動するロシア第106親衛空挺師団の不特定多数の部隊が、1日で58人以上の軍人を失ったと
述べているフメニュクと他のウクライナ軍関係者は、ドニプロ川の右岸にいる25,000から35,000人とされるロシア軍集団をさらに弱めるため、
ロシアの地上連絡線(GLOCS)や弾薬庫、重要拠点を叩くことにより阻止活動を続けている、と改めて表明している。
ウクライナの南部作戦司令部は、ウクライナ軍がLvove(NovaKakhovkaの西)のドニプロ川を渡る別のロシアのフェリーとヘルソン州
北部のBilyaivkaの弾薬庫を破壊したと特に報告している。ロシア軍は崩壊したKakhovka橋を修復しようとしているとも報告されている。

打撃、爆発、起動したロシアの防空システムなどのソーシャルメディア映像は、ヘルソン州におけるロシアの兵站に対する
ウクライナの阻止作戦が9月10日に継続されたことを示している。ヘルソン市のテレグラム・チャンネルやメディアは、
新しく到着したロシア人や軍人を収容していたヘルソン市の地元の軍募集センターでの強力な爆発を報告した。
ウクライナの情報源はまたヘルソン市の工業地帯とアントニフスキー鉄道橋のエリアでの爆発を報告した。
ロシア国防省(MoD)は、ノヴァ・カホフカの近辺でウクライナのHIMARSの5発を破壊したと主張した地元報道では、
ロシア軍がヘルソン市との間で装備を輸送するためにはしけを使用し続けていることも示されている。