中国はカザフスタンへのロシア干渉を拒否、中央アジアの力関係に変化の兆し
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トカエフ大統領と会談した習近平主席は「カザフスタンに対する如何なる勢力の干渉も断固として反対する」と発言、
海外メディアは「ロシアによる干渉を中国は容認しない」と解釈しており、中央アジアにおける中国のプレゼンス強化ではないかと報じている。

カザフスタンは伝統的なロシアの同盟国であり、今年1月の内戦危機もロシア軍を主軸にした集団安全保障条約機構(CSTO)
の助力で乗り切ったが、プーチン大統領が承認したドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立については承認しない方針で、
ロシアが要請したウクライナ派兵についても米NBC Newsは「カザフスタン側が拒否した」と報じて注目を集めていた。

プーチン大統領との直接会談を控える中国の習近平主席は14日、カザフスタンを訪問してトカエフ大統領と会談した際に
「国際情勢がどのように変化してもカザフスタンの独立、主権、領土保全を支持し、内政に対する如何なる勢力の干渉にも断固として反対する」と発言、
日本メディアは「米国を念頭に置いた発言だ」と解釈しているが欧州や中央アジアでは「ロシアを念頭に置いた発言だ」と見ているのが興味深い。

つまり上海協力機構の加盟国でもあるカザフスタンに干渉して「現政権の転覆」や「何らかの直接的な行為」
に及ぶことを容認しないと中国は主張しており、如何なる勢力という表現について日本は米国と、欧州や中央アジアではロシアと受け取ったという意味だ。

勿論、ウクライナメディアも「ロシアを念頭に置いた発言だ」と受け取っており、ロシアの圧力に直面したカザフスタンを支持することで
習近平主席は「中央アジアにおける中国のプレゼンス強化」を狙っているのかもしれない。