ウォーゲームや仮想・架空戦記で憎たらしくも力強く、恐ろしくも手強い敵役、
俺たちの抱いてた「油断ならざる敵、ロシア」は何処に行ってしまったのか
OMGが穴を穿ち、第一梯団第二梯団が大地を均す無停止進撃を継承したロシアは何処へいってしまったのか
西側とは異なる思想で生み出された最新鋭の戦車、航空機は何処へ行ってしまったのか
核戦力を始め、宇宙に人間を送り込んだ技術力が作り出した脅威のミサイル群は何処へ行ってしまったのか

過去の栄光に浸り、目の前の現実から目を背け、己の妄想を反芻して、乖離した発言を連発し、
作戦は尽く失敗し、華麗な反撃を受け、大艦は沈み、空挺は殲滅され、国内は混乱し、世界から嘲笑を受けるの今の無様な有様が、あの、ロシアだと言うのか
国家も人間と同様老いるというなら、ここまで醜く老いるというのか

併合宣言に力無く付け添えられる和平交渉の提案という言葉
演説というにはあまりに萎びた言葉遊び
これが国家が滅びる時の足掻きの悲鳴だと言うのか

だが、これも望ましいのだ
悪の帝国は今や臨終の時を迎えようとしているのだから
ウクライナの人々の献身と奮闘が、彼らの独立と自由を守る戦いが、確実に実を結んでいる表れなのだから
まだ今は勝利の時ではない
だが勝利の時は確実に手の届くところまで来ている

ウクライナに栄光あれ