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実はこの諜報系の高官、イスラエル人であるにも関わらず、イランの言語、文化、文学、歌、音楽、料理などをこよなく好む人。毎週2回以上はペルシャ料理を出すレストランで食事をし、イランの詩も諳んじるほど。つまりイスラエルの諜報機関に勤めながらイランを「愛して」いる、親イラン派の人物。

これが何を示しているのかというと「戦略家は敵を愛さなければダメ」というパラドックス。

敵を憎むのは簡単だが、憎んでしまうと理解できなくなる。つまり相手の反応が分からなくなってしまい、戦略的に考えるのが不可能に。失敗の前例として有名なのは、ベトナム戦争の時のアメリカ。赤狩りで東南アジアの専門家を失ってしまった。

孫子が兵法の一番最後の第13章を「用間篇」として「反間」、つまり二重スパイを積極的に使えと書いているのは、極めて理にかなった含蓄のあるポイント。
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