影響大のイプシロン失敗、次期大型ロケット開発に暗雲
https://news.yahoo.co.jp/articles/e16b4601c0416dc26a98a65b577f412fe7f67a21

一方で、今回の打ち上げは民間移管の第一歩と位置付けられていた。イプシロンの一部の部品は、現在開発中の次世代大型ロケット「H3」にも使用される。将来の国産ロケット開発や打ち上げの運用の占う意味で重要だっただけに、影響は大きいとみられる。

ただ、今回の失敗は、多方面で影響を与えそうだ。

ひとつは運営管理面。イプシロンはH2Aロケットなどの技術を活用して開発され、6号機は打ち上げ能力を高めた強化型の最終号機だ。JAXAはさらなる性能向上を目指し、次世代型の「イプシロンS」を開発しており、令和5年度に実証機を打ち上げ予定としているが、影響は必至だ。

JAXAの山川宏理事長は「民間に移管していくプロセスの途中で、H3ロケットも現在開発中だ。色んな影響が出てくる可能性は否定できない」と述べた。

日本のロケットは「失敗しない」という安心感が最大の特長で、民間小型衛星の打ち上げ受注増を目指す日本にとって、失敗は痛手だ。布野理事は「海外のユーザーは失敗した後の対応をどうするかを見ている。そのために原因究明をしっかりしたい」と話すにとどめた。