ISW論評
https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-november-9
ロシア国防省(MoD)は 11 月 9 日、ドニプロ川西岸(右岸)にいるロシア軍に東岸(左岸)への撤退を開始するよう命じた。
ヘルソンの戦いは本質的に終わっていないが、ロシア軍はウクライナの反攻を完全に止めることよりも、
川を渡って部隊を整然と撤退させ、ウクライナ軍を遅らせることを優先する、新しい段階に入ったのだ。
ロシアの軍事専門誌では、スロヴィキン氏の意見を支持し、9月中旬のハリコフ州からの撤退が及ぼした
影響からロシア指導部が学んだことを示す、必要な決断であると評価する声が多い。
ロシアのパトルシェフ国家安全保障会議 長官は 9 日、テヘランでイラン高官と会談し
、イラン の弾道ミサイルのロシアへの売却など、協力につ いて協議した模様。
ロシアとウクライナの情報筋によると、ルハンスク州のスバトベ-クレミナ高速道路とビロホリフカ沿いで戦闘が続いている。
ウクライナ軍は、ヘルソン市の北東部で領土を獲得し、阻止作戦を継続した。
ロシア軍は、Bakhmut、Avdiivka周辺とドネツク州西部で攻撃作戦を継続した。
ロシア連邦主体は動員された人員への支払いに苦労しており、ロシア軍もその支給に苦労している。
動員された人員の親族は、支払い不足と劣悪な状況に抗議し続けている。
ロシア軍がヘルソン州西岸からの撤退を発表した日、ロシア占領軍ヘルソン州副州知事の
キリル・ストレムソフ氏が後方のヘルソン州で交通事故に遭い、死亡している。
後方地域の占領当局は、11月9日の撤退発表後、ウクライナの反撃が懸念される中、
法執行機関の取り締まりと濾過対策を強化している模様。