ISW論評
https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-november-10
ロシア軍がドニプロ川東岸(左岸)に撤退する中、ウクライナ軍は11月10日、へルソン州で着実に前進している。
ロシア軍の撤退が完了するまでには時間がかかり、ウクライナ軍が前進し、
特にへルソン市周辺にあらかじめ用意されたロシア軍の防衛線に突き当たるため、
へルソン州の全域で戦闘が続くと思われる。
ISWは、西側の誤った推測にもかかわらず、ウクライナの戦闘が冬の天候のために停止したり、
膠着状態に陥ったりするとは評価していない。
ウクライナは主導権を握っており、へルソンで大きな勝利を収めている最中である。
停戦はクレムリンにとって、ロシア軍を再編成するためにどうしても必要な小休止となる。
ワグナーグループの財務担当者エフゲニー・プリゴジンは、サンクトペテルブルクでの
ワグナーグループの勧誘拡大について、同市の当局者とますます揉めている。
ウクライナ空軍司令部のユーリー・イグナット報道官は、ロシア軍はウクライナの
インフラに対する作戦のペースを落とす可能性が高いと述べた。
ウクライナ軍は、スヴァトヴ-クレミンナ線での反攻作戦を継続。
ロシア軍は、Bakhmut、Avdiivka付近とドネツク西部で攻勢を継続した。
ロシア軍はクリミアとウクライナ南部で第2線要塞の建設を開始した。
ロシア市民は、抗議行動、ソーシャルメディア上の反対意見、軍からの脱走などを通じて、
ロシアのウクライナでの戦争に反対し続けている。
ロシアの動員努力は、ワグネルグループに人員を流している。
ロシアの占領当局は、ロシア占領地の住民を動員しながら、
ウクライナのナショナル・アイデンティティを浸食する努力を続けている。