https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72795
プーチン氏が全面的な介入を選択した理由としては、以下の点が挙げられよう。

・マイダン革命後の8年間、米国・NATOに支えられたポロシェンコ・ゼレンスキー両政権は、ロシア系ウクライナ人のロシア語を使用する権利を奪い続け、
自治の拡大と生存権を求めて闘っていたロシア語話者の自国民をテロリストと呼んで弾圧・攻撃・虐殺し続けた。

・2008年以降、米国はウクライナのNATO加盟だけは絶対に許容できないと訴えてきたロシアを無視し、14年からNATOと共に毎年約1万人のウクライナ兵を訓練し、
2・24前までにウクライナ軍は最新兵器を備えた事実上のNATO軍になっていた。

・ネオナチとされる極右民兵などはロシア系ウクライナ人に対する拷問・虐殺などの犯罪を犯し続けたが、政府と裁判所だけでなくウクライナ社会全体に
「ドンバスにいるロシア語話者のテロリストたち」に対する暴力を黙認するような「文化」が出現していた。

・ゼレンスキー大統領はミンスク合意で交渉当事者として認められた共和国側の代表との交渉を拒否し、
両共和国の存在そのものを否定し、ロシアからクリミアを奪還すると公言し続けてきた。

西側メディアは「2014年にロシアはクリミアを一方的に併合した」と報道してきたが、
18世紀から1991年までロシア・ソ連領であり続けたクリミアでは91年と94年にも住民投票が実施され、
クリミアの住民の多くは一貫してウクライナから分離してロシアへ編入されることを望んでいた。