旧統一教会と自民の密接な関係 岸信介氏から始まった3代の因縁
https://mainichi.jp/articles/20220914/k00/00m/010/145000c
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「3代のお付き合い」
 
「この信頼関係ができたのは、一朝一夕の話ではないんです」
昨年10月、教団の渋谷教会。
教団の関連団体「天宙平和連合」(UPF)ジャパン議長で、旧統一教会系の政治団体「国際勝共連合」の会長でもある梶栗(かじくり)正義氏はこう語り、
安倍氏の祖父・岸信介元首相と父・安倍晋太郎元外相に連なる「3代のお付き合い」「3代の因縁」を強調した。
ジャーナリストの鈴木エイト氏が映像を入手した。

安倍氏はその1カ月前、UPFが主催したイベントに「韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に敬意を表します」と語るビデオメッセージを寄せ、
統一教会を創設した故・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏の妻で教団トップの韓総裁をたたえていた。

岸氏の時代

梶栗氏が話したように、旧統一教会と安倍家3代との関係は長く、深い。

教団は1954年、文氏が韓国で創設した。日本では64年に宗教法人として認証された。
教団系出版社が刊行した「日本統一運動史」によると、教団は同年、岸元首相の自宅(東京都渋谷区南平台町)の隣に下北沢から本部教会を移した。
岸政権時代に首相公邸だった建物を使っていたという。

68年には「共産主義からの解放」を掲げる教団系の政治団体「国際勝共連合」が設立された。
名誉会長には右翼の大物として知られる日本船舶振興会会長の笹川良一氏が就任した。

「運動史」によると、岸氏は73年、教団を訪れ
「笹川君が統一教会に共鳴して『私が陰ながら発展を期待している純真な青年の諸君だ』という話を聞き、礼拝の後に参りお話ししたことがありました」とあいさつしたという。

統一教会や勝共連合の初代会長を務めた久保木修己氏も著書で
「岸先生は、しばしば統一教会や勝共連合の本部に脚を運んで下さいました。先生と私たちには共有できる精神的連帯がありました」
「岸先生に懇意にしていただいたことが、勝共運動を飛躍させる大きなきっかけになった」などと回想している。