日銀が長期金利の許容変動幅を拡大:識者はこうみる
https://jp.reuters.com/article/japan-economy-boj-idJPKBN2T406C
>●YCC延命で次期総裁に時間的猶予
><T&Dアセットマネジメント チーフ・ストラテジスト兼ファンドマネジャー 浪岡宏氏>
>今回の政策はある意味YCC(長短金利操作)の延命に寄与する。黒田東彦総裁の退任が近い中で、今の金融政策の枠組みはある程度維持しつつ、一方でこのまま何もしないで引き継ぐと新総裁にはやりにくい状況になってしまう。新たな政策手段を講じるための時間的な猶予を与えることに寄与した。
>米国がまだ利上げ局面にある中で、環境としてはぎりぎりのタイミングだった。もし遅れていたら、より一層の円高につながりかねないリスクがあった。
>今の政策枠組みでは大量の買い入れを続けなければいけなかった。そういう市場予想がなされてしまうと日銀のバランスシートが一層拡大するリスクがあった。ある意味みんなが現状維持を予想していた中で変えたことは、日銀としては「してやったり」だろう。

>●政策正常化を市場は意識、株安は一時的か
><GCIアセットマネジメント ポートフォリオマネージャー 池田隆政氏>
>日銀が長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.25%から0.5%に拡大し、その数字自体にはそこまで驚かなかったが、このタイミングで決定したことは市場にとって大きなサプライズとなった。長期金利の上昇で政策金利も今後変更される可能性があり、マーケット参加者は「日銀が金融政策正常化に舵を切った」と認識したのではないか。
>株式市場にとっては将来的な長期金利の上昇が嫌気され、幅広く売りが出ているが、この売りが長続きする可能性は低いとみている。初期反応としては株安だが、冷静に考えればイールドカーブ・コントロールの許容変動幅しか政策は変わっていないので、今回の日銀会合を材料にした売りも落ち着いてくるだろう。

怒り狂ってる奴とそうじゃない奴の差がすごい