何だかんだいってスウェーデンの離脱は大きかった
機体購入意思はなくとも、エンジン等の開発費負担は期待できたから
構成要素の開発費の段階で躓いていたのがテンペスト構想
こうなるとイタリアも動揺し始めてたのは想像に難くない

英伊のみでテンペストをやるのかという問題が起きてしまった
イタリアにしてみれば英国設計のテンペストをカスタマイズするのか、日本のF-3をカスタマイズするのは差が無く、単なる条件闘争だけの話になってくる
日英交渉にイタリアが出てきたのは、イタリアは日本と直接交渉した方が良い場合があると判断したからだろう
イタリアがイギリス設計の機体採用に拘らない姿勢を見せたのだ
現時点ではエンジンの目処が立っており、他の構成要素研究が進んでいるF-3の方がイタリアにはリスクと負担が小さい
後は有利な国内生産やカスタマイズ権を獲得した方がよいから
こうなるとイギリスのテンペスト構想は瓦解同然になり、デモ機制作やエンジン共同実証も微妙なものになった

日本としては有人戦闘機はF-3を現行方針のまま開発する他なく
共同開発は無人機や周辺システムで考えた方が現実的だったということだろう
それが2023年度予算に如実に出ている
次期戦闘機本体の開発費は大きくとられているが、無人機等の関連予算の方は少額だ
概算要求より減額された部分は主に無人機等の分野だと推測される
共同開発だの国際協力というのは、主に関連予算の方だということが見て取れる