>>413
「全開高度」の意味を知りませんでしたので検索のうえ、日本工業規格(航空用語)の「臨界高度」のことと解釈しました。

臨界高度:クランク軸から歯車により駆動する遠心式過給機を持つエンジンで,吸気圧力が制限されているため,地上付近では,スロットルバルブが全開できない場合,それが全開できる高度をいい,ここで出力は最大となり,高度が上がっても下がっても出力は低下する。(日本工業規格 https://kikakurui.com/w/W0109-1977-01.html
水メタノール噴射装置:過給機付きのエンジンの場合は、過給機によって圧縮された温度が上昇した吸気を冷却し充填効率を改善する作用がある。(ウィキペディアより)

臨界高度以下の高度はいわば過給機の能力が過剰な状態ですが、吸気の温度が上がり過ぎて自然発火によるデトネーションが起こりエンジンが破損するのを防ぐため、吸気圧力には一定の制限が設けられます。そこで吸気に水メタノール噴射を行って温度を下げることにより、吸気の密度を上げて充填効率を上げつつ自然発火を防ぐことで出力を上げることができます。
臨界高度以上の高度は逆に過給機の能力が不足する状態であり、吸気の温度が上がり過ぎるということが起こらないため、水メタノール噴射に効果はありません。