アメリカの支援が終わればウクライナも終わりやね
ロシアの粘り勝ちの可能性が出てきたな

米議会、機能不全の恐れ
共和強硬派、影響強まる
日本経済新聞 朝刊 総合1 (2ページ)
2023/1/8 2:00

共和内にはロシア侵攻を巡る対ウクライナ支援を縮小すべきだとの意見がある。バイデン氏は「国家安全保障を守ることは不可欠で、資金不足に陥らないようにしなければならない」とした。

 共和内でマッカーシー氏の議長就任に反対してきたのは保守強硬派「フリーダム・コーカス(自由議連)」に所属する議員が多い。議長就任を悲願としてきたマッカーシー氏が「ウクライナは重要だが、白紙の小切手は切らない」と繰り返したのは、巨額予算の継続に慎重なフリーダム・コーカスの存在があった。

中略

当面の懸念は政府債務の法定上限を上げられない事態だ。債務は膨張を続け、近く31.4兆ドルの上限に達する。下院共和が引き上げに応じなければ、米財務省が特別な措置を実施しても早ければ23年夏に米国債が初めて債務不履行(デフォルト)に陥るおそれがある。

 オバマ政権だった11年は草の根保守運動「ティーパーティー(茶会)」の支援を受けた共和との協議が難航。交渉が最後までもつれて市場混乱を招き、格付け機関は米国債の格付けを下げた。

 与党・民主党も内紛と無縁ではない。中間選挙で上院(定数100)は民主が1議席を積み増して51議席としたが、選挙後に民主のシネマ氏が離党を表明した。多数派を維持するが、シネマ氏とともに同じ中道派のマンチン氏は党の看板政策や方針にたびたび反対した。

 民主は財政政策など主張が異なる議員の寄り合い所帯とされる。左派に配慮すれば中道派が反発して政策をまとめられない民主のジレンマは、共和が下院で多数派を握ったことで複雑になる。