ISW論評(要点)
https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-january-18-2023
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がレニングラード包囲を記念して行った演説は、
プーチンがロシアの情報空間を大きく形成する能力について依然として不確実であることを示し続けている。

プーチンの演説は、「特別軍事作戦」を大祖国戦争(第二次世界大戦)というロシア民族の神話の中に包み込み、
長期にわたる戦争と動員に対するロシアの支持を高めようとする、より大きな情報活動の一環であったと思われる。

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、ウクライナと西側諸国がロシア国民の大量虐殺を追求していると
明確かつ滑稽に主張することによって、長期的な戦争に対するロシアの支持を高めるためのこれらの努力を補強した。

プーチンは、ウクライナでの戦争の長期化を支援するために、ロシアの防衛産業基盤を
活性化させる努力を続けている。
プーチンとラブロフはウクライナの主権を否定し続け、ウクライナとの直接交渉も真っ向から拒否している。

ワグナーグループの金融担当者エフゲニー・プリゴジンは、ロシア国防省(MoD)と
クレムリンに対する口撃をますます大胆にしている。

プリゴジンをはじめとするロシア国内の著名な発言者たちは、報復を恐れずにプーチン大統領を
批判できる新たな空間を切り開いている。

ロシア軍はクレミンナ近郊で失われた陣地を取り戻すため、限定的な反撃を継続した。
ロシア軍は、Soledar、Bakhmut、Avdiivka、およびDonetsk市付近で攻撃作戦を継続した。
ロシア国防省は、Soledar地区での戦術的前進を主張したワグナーグループの役割を軽視する試みを続けている。
ウクライナ当局は、ロシア軍がザポリジア州に集中しており、おそらく大規模な防衛または攻撃のためであると指摘した。

ロシア軍がウクライナ南部で日常的に行っていると見られる焼夷弾の使用を増やしていることは、ロシア軍が
通常砲弾の不足に直面している可能性が高いという ISW の最近の評価を裏付けるものである。

ウクライナとロシアの情報源は、ロシア当局が第2次動員の準備をしている可能性が高いことを引き続き示唆した。