昨年2月の侵攻開始の数日後、ドイツのオラフ・ショルツ首相は議会で、ドイツの軍事力の近代化のために1000億ユーロ(約108兆円)を支出することを約束し、注目を浴びる演説を行った。

また、ドイツは防衛費をGDPの2%まで引き上げ、NATOが設定した目標を達成し、ロシアのエネルギー(特にガス)に深く依存することをやめると誓った。

しかし、1年近く経った今、ショルツ氏の構想は現実のものとなっていないと批判されている。また、ドイツは、より強力な武器をウクライナに送る際に足を引っ張っていると非難されている。

米国と欧州の指導者たちは、ドイツ製のレオパード2戦車をウクライナに送るか、少なくとも他の国に送ることを認めるようベルリンに圧力をかけており、この数日で批判が高まっている。

専門家によれば、ヨーロッパの13カ国で約2000台のレオパルド戦車が使用されており、紛争が2年目に突入したウクライナの戦力として不可欠との見方が強まっている。しかし、ドイツ製の戦車をウクライナに再輸出するには、ベルリンがこれらの国々に承認を与える必要があり、これまでのところ、その要求には抵抗している。

ショルツ首相は、このような計画は西側諸国と完全に協調する必要があると主張し、ドイツ政府関係者は、米国もキエフに戦車を送ることに同意しなければレオパードの譲渡を認めない意向を示している。

金曜日、ドイツで行われた西側同盟国の重要な会合は、ウクライナへの戦車派遣についてより大きな合意を得ることなく解散した。ウクライナのボリス・ピストリウス新国防相が、政府による決定はまだなされていないと述べたからである。  


CNN