「核戦争って・・・起きるの?」

これは「起きない(バーナード・ブロディ、ローレンス・フリードマン)」という人と「起きる(ハーマン・カーン、コリン・グレイ)」という人がいました。

前者は「相互確証破壊」という考え方による。
核を打ち合えば、双方致命的な損害を被るから核戦争は起こり得ない。
というか、もう戦争自体起こらない。例外的な事象だ。(やったね!平和が到来!)

後者は「エスカレーションラダー」という仮説。
戦争目的を達成するために段階的に戦争の烈度をコントロールするような戦争になるだろう。
そして、その過程で核も使用されるかもしれない。
(注意:別にグレイらは「核戦争がしいたい」わけではないんだぜ?)

ソ連の60年代(フルシチョフ時代)のRMA(核戦略)はどうだったのだろう?
どっちかというと「起きない」派だったのかもしれません。
実は、この時代までソ連はWW2の人的損耗の傷が癒えてなかった。
なんせ2千万人討死し人口動態が破壊されていました。
「核」のハッタリで傷が癒える時間稼ぎをしていた、とも言える。

そして、次の70年代(ブレジネフ時代)になって人口が回復してからは、またまたかなり挑発的になってくるのです。
(つまり核戦争辞さず、エスカレーションラダーをコントロールするぜ!世界共産革命だ!)