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17世紀に「検閲」女性画家の裸婦画、本来の姿を探る修復
2023年2月5日 11:00 発信地:フィレンツェ/イタリア [ イタリア ヨーロッパ ]
ttps://www.afpbb.com/articles/-/3448482
【2月5日 AFP】
イタリア・フィレンツェで、300年以上前に巨匠ミケランジェロ(Michelangelo)の子孫に「検閲」された、
半裸の女性の絵の本来の姿を明らかにするためのプロジェクトが進められている。
バロック美術を代表する女性画家アルテミジア・ジェンティレスキ(Artemisia Gentileschi)の作品
「Inclination(素質の意味)」には後年、むき出しの乳房と股間を布で隠すように厚く絵の具が塗られた。
数百年分の煙や1960年代に塗られたニスにより、肌の色はオレンジがかった淡い茶色に、
ラピスラズリが使われた鮮やかな青空は灰色がかった緑色に変色している。
ただ、描き足された分厚い絵の具を除去するのはリスクが大きすぎるため、
画像診断技術を用いて、アルテミジアが意図していた本来の裸婦画の姿を探ることになった。
すると、隠された裸体の詳細だけではなく、アルテミジア本人が制作過程で目や手の部分に加えた変更も判明した。
この作品の数奇な来歴とも相まって、17世紀随一の女性画家であるアルテミジアへの関心が高まっている。
特にセクハラ告発運動「#MeToo(私も)」後においては、その才能と自立心、劇的な人生とともに再評価されている。
【つづく】