>>916
大杉は、異性関係において〈フリーラブ〉という、肉体関係があっても男女が同居せず自由に恋愛すべきだ、不倫上等・浮気OKという独自の思想を構築しており、大杉にとって都合のいい多夫多妻制という考え方だったが、事件後に大杉は堀と離婚した。伊藤は縁組みによる結婚を破棄しようと逃亡、女学校の恩師の家に転がり込んで結婚、恩師と子供を捨て自ら大杉栄との四角関係に身を投じ、平塚らいてうに「あんた仕事しないなら、私に雑誌ちょうだい」と迫り、大杉が拘束されると内務大臣に面倒な手紙を送りつけるような人物であった。その上に他人のものでも関係ない、お金がなければ頼んでもらえばいい、お金があるときは与えればいい、おまえのものはわたしのものの、でも私のものもみんなのもの、不倫上等、貧乏上等、迷惑上等で合言葉は相互扶助のために「悪魔」「淫乱」「逆賊」と批判されていた野枝は「悪魔の子」として魔子(青木魔子、二人の死後に真子に改名)を出産、その後はアナキスト由来のエマ(1919-2003)、エマ(1921-2013)、ルイズ(1922-1997)、ネストル(1923-1924)と栄との間に産んでいる。

ですが民でもこんな化け物はいない。