「両国とも戦意衰えず 停戦まで3年はかかる」小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター専任講師 ウクライナ侵攻1年
https://news.yahoo.co.jp/articles/8f3b53f0f2119056d584b43d0fe7e53dfb8d9ff2
◇停戦へ三つのシナリオ

── 今後の展開は。

三つのシナリオが考え得る。ウクライナが軍事的に大勝利を挙げ、2月24日ごろのラインまで露軍を
押し戻して「勝利」が一つ。二つ目はロシアの勝利だ。首都キーウ(キエフ)の占領もあり得なくない。
三つ目が引き分けのようなシナリオで、現状から大きく動かずに両軍とも戦力の消耗で戦争継続が困難になる場合だ。

 二つ目の場合、ロシアの考える秩序でキーウにかいらい政権が生まれ、「ミンスク合意(ウ軍と東部
ドンバス地方を拠点とする親ロシア武装勢力の紛争を巡る和平合意)」のような、ロシアに都合の良い条件が作られるだろう。

 ウクライナの勝利や引き分けの場合、その時点のラインでの停戦はあり得る。これ以上の領土は
取り戻せないだろうが、それ以上にロシアが侵略すれば、西側が助けに入る、といった条件を付けるのではないか。