ISW論評
https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-march-6-2023
ウクライナ当局は、ウクライナは当面バクムートの防衛を継続するとの見解を示した。
ISWが以前から指摘しているように、バフムートは作戦上も戦略上も本質的な重要性を持っていない。
しかし、ウクライナのバフムートの戦いは、この地域に配置されているロシア軍の現在の構成から、
戦略的に重要な意味を持つようになった。バフムートの戦いによって、ワグナーグループの
最高戦力が著しく低下し、ロシアから最も効果的で代替が困難な衝撃部隊を奪うことになるかもしれない。
ワグナーグループのエフゲニー・プリゴジンは、まさにこのような形で戦力が消耗されることを恐れているようだ。
ワーグナーの精鋭部隊の深刻な劣化や破壊は、戦場以外にも良い影響を与えるだろう。

クレムリンは、第二次動員波を呼ばないために、以前失敗した志願者募集と
隠れた動員キャンペーンに戻りつつある。志願兵募集と隠れた動員キャンペーンの復活は、
4月1日の春季徴兵サイクルのため、クレムリンが少なくとも2023年夏までには
再動員波を発動しないことを示す可能性が高い。

ロシア軍が新たに創設した「突撃分遣隊」を市街戦で使用する意向であることが、
捕獲したとされるロシア軍のマニュアルからうかがえる。

ロシア軍は、精密ミサイルの不足が続く中、ウクライナの標的に対して新型の誘導空爆を実施した。
ロシア軍は、Svatove北西部とKreminna近郊で地上攻撃を継続的に実施した。
ロシア軍はBakhmutで領土を確保したが、まだ同市を包囲しておらず、
ウクライナ軍を撤退させるに至っていない。
ロシア軍はAvdiivka付近とドネツク市の西で地上攻撃を継続した。
ロシア軍は、ケルソン州のドニプロ川デルタでの火器管制の維持に苦戦を続けている。
ロシア軍司令部は、ウクライナで近接戦闘を行う部隊が増加しているにもかかわらず、
部隊に適切な装備を施すことができないでいる。

ウクライナ当局は、ウクライナにおけるロシアの戦争犯罪の疑いについて報告した。