民間企業スペースXは61回成功、日本は成功ゼロ…
日本のロケット開発が高価で失敗続きである根本原因
https://news.yahoo.co.jp/articles/6788bc7d53635b55d337efb9e41c0ee55310f5d5

昨年10月のイプシロン、今年3月のH3。
どちらも地上から信号を送って機体を破壊した。

宇宙政策に詳しい鈴木一人・東大教授(国際政治経済学)は、
「連続して失敗したことで、世界にマイナスの印象を与えた。
ロケットの初号機打ち上げ失敗自体は珍しいことではないが、イプシロン失敗を含めて考えると、
日本のロケットの開発体制のどこかに問題があるのではないか」と指摘する。


今、世界の宇宙開発は拡大期にある。
2018年以降、世界のロケット打ち上げ成功数は大きく増加している。
内閣府の調べによると、2022年は過去最大の177回で、直近10年間で年率9.7%と大幅に伸びた。

打ち上げ成功数は米国が最も多く83回。
うち75回が民間企業によるもので、その61回はスペースXのロケットだった。
成功数が次に多いのは中国で62回、
次はロシアで21回だった。

一方、日本は成功ゼロだった。
世界で存在感を発揮できない中で、さらに追い打ちをかけるH3失敗。
日本は世界から取り残され、埋没していく恐れがある。


鈴木教授は「日本には打ち上げを失敗してはいけないと考える文化がある。
一度失敗すると二度と失敗しない仕組みを作ろうとする。
だが、それによってコストが膨張し、納期が遅れ、打ち上げ市場で勝負できなくなる。
一方、スペースXは『失敗なしに成功はない』と考え、失敗しても素早く機敏に開発をしていく。
打ち上げ市場でこうした企業と戦おうというのなら、日本でも失敗を許す文化が必要だ」