>>176
まず1つ目に、国内においてAHが匍匐飛行を行える場所及び遮蔽物として使えるものがあまり無い。
海外でAHが使われている場所に状況が近いのは日本では地方ぐらいなので、地方の地形を前提として説明するが、ありがたいことに地方もインフラが整っているおかげで電線や電柱があるため、地上から数メートルを飛ぶ純粋な匍匐飛行を長い距離で行える場所が少ない。電線などの少ない田畑の上を飛ぼうにも、最近は田畑を潰して建物を建てている場所も多いため、まっすぐ飛び続けることもできない。
山の方を飛べばいい?高低差が敵に回るだけだ。
遮蔽物も小さな小山ぐらいのもので、場所によっては平野にポツンとあるだけで遮蔽物として使えない。
島嶼部となればさらに深刻で、島内にでも配置されてない限りは海から展開するしかなく、海に遮蔽物が無い以上墜ちることが前提となる。

もう1つはパイロットの問題だ。AHのパイロットともなれば、育成するには通常のヘリパイロット以上のコストと時間がかかる。適性の問題もあるがね。
問題となっている島嶼部での展開において、墜ちることが前提もしくは限りなくその可能性が高いにも関わらず、人材不足な自衛隊の中でも特に少ないヘリパイロット、さらにその中でもごく少数のAHパイロットを殺すようなやり方は回避しなければならない。
本土であったとしても墜ちる可能性が高く、死ぬ可能性もかなり高いのに、数少ないパイロットを無駄死にさせるわけにはいかない。



よって無人機でこれを代替する。現代戦において物資の消耗が激しいことがウクライナでわかった以上、消耗戦に向かない日本でその消耗に人間まで入るような事態は避けるために。