「高額報酬」に釣られ、中国軍パイロットを鍛える西側の退役軍人たち
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/74728

「ユーロファイター・タイフーン」や「ジャギュア」の経験者まで

昨年10月、イギリス国防省は異例の発表を行い、
「イギリスの複数の元空軍パイロットが中国に高額で勧誘され、中国軍の訓練を行っているとみられる」として、
中国軍を利するだけでなく、戦闘機などの先端技術や軍事情報が漏れることを懸念して、欧米各国に広く警戒を呼びかけた。

同発表によれば、目下、イギリスの元空軍パイロット約30名が中国で人民解放軍のパイロットの飛行訓練を行っており、
多くは50歳頃にリクルートされ、最近イギリス空軍を退役したばかりで、
中には新鋭主力戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」や超音速軽攻撃機「ジャギュア」などの経験者もいる。
平均で年俸約23万ポンド(約4030万円)という高額で勧誘された。



ウォール・ストリート・ジャーナルはTFASAから中国での訓練プログラムの仕事を受けた約20人の名前を突き止め、
その中には最新鋭ステルス戦闘機「F35」の飛行経験を持つ者が少なくとも4人いることを掴んだ。
「F35」は空母で使用され、中国のステルス戦闘機「J-20」(殲-20)と競合する機種である。



起訴状によれば、ドゥーガン被告は、米国籍を保有していた2010年から2012年の間に、TFASAを通じて都合3回中国を訪問し、
中国人民解放軍のパイロットに空母への離着陸訓練を指導し、中国政府及び人民解放軍の関連企業から12回にわたり報酬を受け取った。
また、彼が提供した訓練には、軍のパイロット訓練生の評価や海軍航空関連機器のテスト、
空母離着艦に関連する戦術、技術、手順の指導などが含まれていた。