米機密文書流出問題、韓国が状況を調査へ
2023 年 4 月 11 日 05:01 JST

 【ソウル】韓国の政府高官は米国の機密文書が流出したとされる問題を巡り、
韓国政府として状況を調査すると明らかにした。
これらの機密文書には米同盟国の通信が傍受されていることを示唆する内容が含まれ、
米国に売却する弾薬が最終的にウクライナに渡ることを懸念する韓国政府内の議論も
流出したとみられている。

 韓国の大統領府高官は10日のブリーフィングで、韓国の最優先事項は事実を確定する
ことだと述べ、情報流出に関する報道は事実と確認されていないと指摘した。
事実確認の後、韓国は「必要であれば、米国に妥当な措置を取るよう要請する予定だ」
と語った。

 同高官は、このプロセスは 「2国間で築かれた信頼関係に基づく」と述べた。
イスラエル、フランス、英国など、他の米同盟国も情報流出の影響を受けているとされ、
韓国は「他国がどのように対応するかも確認する予定」だとした。

 米国は目下、機密文書とされる画像数十枚がインターネット上に流出したことを受け、
被害状況の確認を急いでいる。米国防総省の報道官は9日、文書画像の真偽を検証して
いると述べた。また、週末に同盟国とこの問題について協議したことも明らかにした。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が内容を確認した文書には、
3月1日に韓国の尹錫悦大統領の側近らの間で交わされたとみられる議論の詳細が
含まれている。米国への弾薬売却を巡り、最終的に使用するのが米国ではなかった場合、
殺傷力のある武器支援を行うことを禁じる韓国の政策に違反する恐れがあるとの懸念が
示されていた。

https://jp.wsj.com/articles/south-korea-to-probe-circumstances-around-reported-leak-of-classified-u-s-documents-91028bb