うへー

ウクライナ負傷者の治療、「耐性菌」感染が障害に 独論文
2023年05月02日16時47分
ttps://www.jiji.com/jc/article?k=20230502044425a&g=afp
【パリAFP=時事】
ロシアによるウクライナ侵攻に伴う負傷者の治療に際し、
抗菌薬(抗生物質)が効かない「薬剤耐性菌」への感染が
深刻な障害となっていることが、ドイツの医師団が先週発表した論文で明らかになった。
(写真はウクライナ・リビウで搬送される負傷した民間人〈資料写真〉。)
ウクライナの医療現場では侵攻以前から、抗菌薬が効きにくくなる
「薬剤耐性(AMR)」が大きな問題となっており、研究者は、
侵攻で状況が悪化する恐れがあると警告してきた。
査読前論文は18日、デンマーク・コペンハーゲンで開催された
欧州臨床微生物・感染症学会議で発表された。
それによると、ウクライナから独ベルリンのシャリテー大学病院に昨年搬送された
47人の負傷者のうち、2種類以上の抗菌薬に耐性を示す「多剤耐性菌」への感染が14人に確認された。
うち3人は子ども、1人は兵士だった。負傷の原因は銃撃が6人、爆弾もしくは手りゅう弾の爆発が8人となっている。
シャリテー大学病院の感染症専門医アンドレイ・トランプジ氏はAFPに対し、
複雑な大けがと耐性菌感染の組み合わせは、医師としての25年間の経験の中でも「最も困難な課題」だと話した。
同院のマリア・ビルヒニア・ドス・サントス医師は、ウクライナで負傷した人の
耐性菌感染は「殺菌が施されず、物資が乏しい中、野戦病院などの仮設施設で、
不十分な外科手術や抗生物質の投与を数週間から場合によっては
数か月にわたり受けた」ことに起因していると指摘した。
【つづく】