米権利団体が初の非常事態宣言、反LGBTQ州法可決相次ぎ
2023年6月7日10:22 午前
https://jp.reuters.com/article/usa-lgbtq-idJPKBN2XT02C

[6日 ロイター] - 米国の性的少数者の権利を推進する団体
「ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)」は6日、
LGBTQ(性的少数者)の生活を規制することを狙った法案が国内各地の州議会で
次々と可決されているとして、初めて全国規模の非常事態を宣言した。

HRCによると、国内の州議会で今会期中に可決された反LGBTQと考えられる
法案の数は70件余りで、昨年を上回って過去最高を更新した。
州議会に提案されたこうした法案は525件で、事実上ほぼ全てが共和党から提出された。
このうち220件余りがトランスジェンダー(出生時の性と自認する性が一致しない人)
に関連していた。

反LGBTQと考えられる法案の提出は2015年に115件だったが、
近年は一貫して増加している。その結果、LGBTQを抱えて危険にさらされている
家族が増え、安全な場所を求めて転居する場合もあるという。

HRCのケリー・ロビンソン代表は、LGBTQに対して最も敵対的な州として
フロリダ、テネシー、テキサスの3州を名指しし、フロリダ州のデサンティス知事は
「自分の立場を武器として利用した」と厳しく批判した。

HRCはミシガンとミネソタの2州については、
2022─23年にLGBTQの権利を拡大したと高く評価した。