ウクライナ産農産物輸出の合意 ロシアは延長に応じない構え

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230627/k10014109931000.html

ウクライナ産の農産物の輸出をめぐるウクライナとロシアの合意について、7月中旬に期限を迎えますが、ロシア側は延長に応じない構えを示していて、再び世界の食料の安定供給に影響を及ぼすおそれがあるとして懸念が高まっています。

去年7月、トルコと国連の仲介でウクライナとロシアは輸出再開に合意し、トルコのイスタンブールに設置された「共同調整センター」によりますと、合意後、6月26日までに延べ993隻が、合わせて3200万トン以上の農産物を輸出してきたということです。

ただ5月はピーク時の3割ほどの130万トンにとどまり、輸出再開以降、最も少なくなり、6月も26日の時点で、およそ186万トンと輸出のペースは鈍ったままです。

ウクライナ側は、ロシア側が意図的にイスタンブールでの積み荷の検査を遅らせ、多くの船が沖合にとどまっているとして非難しています。

これに対しロシア側は、ウクライナの農産物の輸出が保証される一方、ロシア産の農産物や肥料の輸出が滞っているなどと主張し、7月17日に合意の期限を迎えますが、延長しない構えを示しています。