>>930
防衛産業は50年近くずっと利益は出てませんでした
朝鮮特需やベトナム戦争の頃は利益出てたのですが、70年代頃に輸出禁止してからは全く利益出なくなりました それでも続けて来たのは歴史的な経緯があります
世界空調シェアNo1のダイキンの空調装置は呉海軍工廠と開発した潜水艦用空調機が出発点です。重機の国際企業コマツは海軍から発注された飛行場造成用ブルドーザーの開発生産が、NECの無線事業は陸軍とのレーダー開発が三菱グループに至ってはグループ創立の経緯から軍民一体です
これらが儲からなくてもお国の為の社会貢献だと続けて来た大きな理由です 防衛省は民間に甘えて来たと思います
こんな状況なので予算増額して調達を増やされると、赤字が増える事業構造に何処の会社もなっています(三菱除く) なので増額の話が出て来て撤退が相次いでいるのです
もう一つは輸出するとの新方針です 例えばコマツの場合は海外売り上げ比率が高く、また中国への出荷が大きな比率を占めます そこにコマツマークが入った装甲車を海外の展示会で売ったら営業妨害なのです 防衛事業比率は数%も無いので多少増えた所で防衛機材を輸出するのは割りに合わない
これは中国の空調メーカーとの合弁で世界に飛躍したダイキンも同じ 防衛装備は社会貢献事業なので輸出するなら撤退するよとアンケートに回答していたメーカーが複数あったとの報道はこの辺りの機微を伝えている
これは仕方ないよ 今までの体制が異常で防衛省が民間に甘えすぎていた 今回離脱せざるを得ない事情のあるメーカーの事業を三菱を始め防衛産業が基幹のメーカーに委譲していくなどの再編が必要で、今はその過程です
防衛省の今までのベンダー政策が酷すぎたと言う認識が官民に広がって対策が議論されているので、撤退が多い事をマイナスだけに捉えず、本来あるべき姿に近づいていると見るべきだと思います
海外だとボーイングと言う例外はあれど、多くの軍需企業が軍需専業に再編されている事を考えれば通らねばいけない道だと思いますよ