「医者の卵」が歌舞伎町で課外実習、立ちんぼ女性に汗拭きシート配る
「他者への共感養ってほしい」
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●コンカフェ店員や立ちんぼ女性にティッシュを配った

8月中旬の休日夜、歌舞伎町1丁目の「シネシティ広場」付近は、外国人観光客を含め多くの人出で賑わっていた。
広場前の道路の両側には、近くで営業するコンセプトカフェ(通称:コンカフェ)の店員がずらりと並んで客引きをしている。

「こちら、どうぞ」

気温30度前後と蒸し暑い中、男女2人がペアで客引きの女性たちに汗拭きシートを渡していった。
その裏には、歌舞伎町で活動する民間支援団体の連絡先を記載した用紙が貼り付けてある。

「どうも」「ありがとうね」という返事をはにかみながら受けていたのは、愛知医科大(愛知県長久手市)の男子学生(25)と女子学生(22)。



2人がアプローチしたのは、コンカフェ店員だけに限らない。
ガールズバー店員や、広場の北側にある大久保公園で男性から声をかけられるのを待つ「立ちんぼ女性」なども対象としていた。

この日は、約1時間20分ほど歌舞伎町一帯を歩き回り、夜の街を肌で体感した。
積極的に働きかける「アウトリーチ活動」の前には、歌舞伎町で女性支援をしている民間2団体から、
路上に立つ女性たちが置かれている状況などについての説明を受けた。



コンカフェ店員は汗拭きシートを受け取ってくれ、目を見ながらの会話もできた。
一方、立ちんぼ女性の半数以上は相手にしてくれず、目も合わせてくれない。
支援団体から、立ちんぼ女性が抱えている生活困難を聞いていただけに、両者の対応の違いが印象に残った。