>>676

息子は大学に通い、娘たちは水泳や乗馬ができる恵まれた学校に行っていた。
自分たちのタブレットを使ってユーチューブを見ることもできた。
私は仕事が終わると菓子を持って帰り、夕方は一緒に遊んだ。
私のベッドで眠ってしまった子供たちを、暗闇の中、子供部屋まで運ぶこともあった。

しかし今では、私の子供たちが育った地域は誰もいなくなり、爆撃で更地になってしまった。

私は毎晩のように友人の家に行き、カードゲームをしたり、コーヒーを飲んだりして過ごしていた。
家族そろって、週に1度は素敵なレストランに行くようにもしていた。
ピザ屋か、特別仕様の鍋で肉料理を作ってくれる近場のレストランに行くことが多かった。
その店は、家族みんなのお気に入りだった。

そのピザ屋もまた、がれきと化してしまった。