ところで航空雷撃戦。必要なのは陸攻と艦攻。日本軍機の中でこの二機種だけが敵戦艦を撃沈できる可能性があった
その一つの艦攻だが

昭和16年4月から昭和17年3月までの航空機生産実績
 零戦  600
 艦爆  252
 艦攻  0
 陸攻  400
戦史叢書・海軍航空概史 p104

米軍との激しい戦闘の真っ最中で一機でも必要な時期なのに九七式艦攻の生産数はゼロ!!

旧式なので開戦前の昭和16年前期に生産終了。しかし太平洋戦争勃発

ようやく艦攻の生産が再開されたが当初は月産数機程度

 昭和一七年度の九七式艦攻生産数
 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
 0  2  0  2  3  8  9機

製造ラインが閉じていたため再開に苦労したらしい

海軍上層部は陸攻に大きな期待をかけていた。大型で大航続距離に大積載量
小型の空母機なんかとは比較にならない・・・というわけで陸攻に全振り

戦争が始まったら戦前の予想と大きく異なる状況となって右往左往することは良く有る話し