ゼレンスキー大統領はロシア軍の侵攻に対応するため昨年2月24日に厳戒令を発令、この枠組みの中でウクライナは総動員を実施し「約100万人の国民が軍、国家親衛隊、国境警備隊、沿岸警備隊、国家警察で働いている」と推定されているのだが、現行法は「厳戒令中の動員者に関する服務期間」を特に定めておらず、基本的に大統領令によってのみ動員解除が可能だ。

あとはウクライナ法第26条に定められた「60歳に達した者」「軍事医療委員会が医学的に不適合と判定した者」「裁判所から自由や権利の剥奪を伴う判決を下された者」「近親者を介護する必要性があると認められた者」「妊娠した者」などの特定条件に当てはまる者は動員解除(もしくは動員の猶予)が認められるが、前線勤務で負傷しても治療後に「軍事医療委員会が服務可能」と判断すると動員は解除されない。

要するに「厳戒令中に動員されたウクライナ人には服務期間に定めがないため動員解除が見込めない=いつ家族の元に帰れるのか分からない」という状況で、今年3月「兵役条件の改正法案=動員から18ヶ月後の動員解除(満了者に対する再召集の猶予期間は5年間)」が最高議会に提出され、軍関係者の親族は10月「他の人間が戦争に行く時が来た」「勝利の責任(負担)は平等であるべきだ」「軍人にも家族がいる」「1人だけで戦争に勝つことはできない」と訴えるデモを行い注目を集めたが、再び動員解除を求めるデモが行われた。