1万年以上前から、日本列島には縄文人が広く薄く居住してきたが、
3000年ほど前に大陸からの渡来人(Yayoi ancestors)が稲作農耕をもたらして、弥生時代が始まった。

その後、九州、四国、本州の本土日本人は旧石器時代、縄文時代以来の先住民と
大陸からの渡来民との遺伝子交流がひんぱんに生じたが、
北海道を中心に居住していた人々は農耕を受け入れず、独自の文化をその後も維持して、
その後アイヌ文化を生み出していった。

その間に、北方から渡来したオホーツク人とも遺伝子交流があり、
さらに近世以降は本土日本人との遺伝子交流が活発になり、現在に至っている。

この結果、アイヌ人は縄文的要素を最も色濃く現代に伝えているというわけだ。

琉球人は、九州からもたらされた稲作農耕を受容すると共に、
本土日本人との遺伝子交流が歴史時代を通じて存在したが、
なお縄文時代以来の先住民のDNAを、本土日本人よりは高く保持している。

このため、北のアイヌ人から見ると、南の琉球人が遺伝的に本土日本人よりも近い状況になっているというわけだ。

https://news.mynavi.jp/techplus/article/20121102-a126/