米軍提供の白リン弾使用か イスラエル軍、レバノンで

【ワシントン=共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は11日、イスラエル軍が10月にレバノン南部を攻撃した際、米軍が提供した白リン弾を使ったと報じた。白リン弾は高温を発して人体に深刻な害を与えることから、非人道的兵器だとの指摘がある。米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は懸念を表明した。

同紙記者がイスラエルとの国境に近いレバノンの町に撃ち込まれた3発の砲弾の残骸を見つけ、専門家と検証。米国内で製造されたことを示す情報が記されていた。

この町は親イラン民兵組織ヒズボラによるイスラエル攻撃の拠点になっているという。攻撃は10月16日にあり、写真や動画には白リン弾を使用した際の特徴的な煙が捉えられていた。

イスラエル軍は白リン弾の使用は煙幕を張るためだと説明。同紙はレバノン側にイスラエル兵がいないことなどから疑問を呈している。

イスラエルはパレスチナ自治区ガザでも白リン弾を使用したと国際人権団体に指摘されている。カービー氏は11日の記者会見で、詳細を調べる意向を示した。


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