2023年1月10日、ルーマニア国防省はプレスリリースを発表し、黒海における機雷の脅威に対抗するため、ブルガリアの大臣がトルコおよびブルガリアと覚書を締結すると述べた。プレスリリースの中で同省は、黒海でのMCM活動にNATOの常設海洋部隊が参加すると述べている。
ルーマニア国防省プレスリリース ：アンヘル・ティルヴァル国防相は1月11日（木）、トルコ、ルーマニア、ブルガリアの3カ国による「黒海における海底地雷対策タスクフォース（MCM黒海）」の設立に関する覚書に、トルコ、ブルガリアのカウンターパートとともに、イスタンブールでの公式式典で署名する。
MCM黒海は、黒海と国境を接する3つの同盟国が、機雷の脅威と闘うことによって航行の安全を確保するためのイニシアティブである。MCM黒海の運用体制は、半年ごとに司令部が交代し、各回交代で2回の活動が計画されており、継続的な警戒態勢と準備態勢を確保し、連合国の抑止態勢と東側防衛態勢の強化に貢献する。
NATOの沿岸パートナーはもちろん、NATOの常設海軍グループや非沿岸同盟国もMCM黒海の活動に参加することができ、黒海の安全保障を支援するための協力を発展させ、相互運用性を向上させることができる。
ルーマニア国防省が言及したNATOのタスクグループSNMG2（Standing Naval Maritime Group 2）とSNMCMG2（Standing NATO Mine Countermeasures Group 2）は、地中海地域で活動している。プレスリリースには明記されていないが、黒海で実施される任務が機雷対策に関するものであることから、SNMCMG2も黒海に展開することが予想される。ロシアとウクライナの戦争が始まって以来、沿岸国以外の軍艦が黒海に入港することは許されていないため、これは重要な進展である。
先週、トルコ政府の通信総局は、モントルー条約第19条は今後も慎重に履行されると述べた。第19条は、交戦国以外の国の軍艦が海峡を通過することを認めている。
https://www.navalnews.com/naval-news/2024/01/nato-to-send-standing-maritime-groups-to-the-black-sea-mcm-coalition-romania-claims/
ということはイギリスが供与した掃海艇はイギリスのまま、またはMCM黒海の枠組みで掃海活動に使われるってことか、引き続き交戦国であるロシアの艦船は海峡を通れないことには変わりがない