極寒で列車から「追放」　飼い猫死体で発見　ロシア、車掌に批判殺到

厳しい寒さ続くロシアで今月、国営ロシア鉄道の列車から車掌が放り出した飼い猫が死んで見つかり、ネットを中心に批判が高まっている。政権批判に重ねるような投稿もあり、ロシア下院や捜査当局が乗り出すなど、政権は騒動の火消しに追われている。
事件が起こったのは1月11日。ロシア中部のエカテリンブルクから北西部レニングラード州に向かう列車で、正規の手続きで持ち込まれた猫「ツイックス」が行方不明になった。何らかの理由でかごから抜け出したとみられる。

　車掌は当初、「逃げ出した」と主張。零下約30度の中、ボランティアらがツイックスを捜したが、20日に死体で発見された。

■ネットで広がる批判、「どんな悪女だ」

　ところが、駅で停車中の列車から、放り出された猫が車両の下に入る動画が明らかになった。車掌も、車内で猫を見つけたが飼い主が見つからず、野良猫と考え外に出したと認めた。

　そのためロシア鉄道や車掌に批判が殺到。ロシア下院は23日、この問題に関する会議を開催し、ロシア鉄道は車掌を乗務停止にしたと明らかにした。ロシア連邦捜査委員会は、動物虐待の疑いがないか調査する。

朝日新聞社