プーチン氏はその上で、ソ連崩壊後のロシアは欧米側の一員として迎え入れられることを期待していたが、
そうはならなかったと指摘。反対に欧米側はロシアとの約束を破って北大西洋条約機構(NATO)の
東方拡大を進め、ウクライナまで将来的に加盟させようとしたと述べた。さらに米国に対し、
2014年のウクライナ政変を主導して当時の親露派政権を「違法クーデター」で崩壊させたと非難した。
新たに樹立されたウクライナの親欧米派政権が、政変に反発してウクライナ東部で蜂起した
ロシア系住民を攻撃し、ウクライナ東部紛争を引き起こしたと一方的に主張。ウクライナは
東部紛争の解決策を定めた合意も履行しなかったとし、「ロシアは22年に戦争を始めたので
はない。ロシアの目標は彼らが14年に始めた戦争を終わらせることだ」と従来の主張を展開した。

プーチン氏は軍事作戦について、欧米側がウクライナ支援を停止すれば「数週間で終わる」と主張。
また、侵略開始直後の交渉でウクライナ側との停戦が合意寸前まで達したが、英国のジョンソン首相(当時)
がウクライナに合意しないよう圧力をかけたため成立しなかったと述べた。その上で、米国はウクライナ
のゼレンスキー大統領に対露交渉に応じるよう働きかけるべきだとした。
歴史や宗教、言語を共有するロシアとウクライナの戦いは「ある意味で内戦だ」と指摘。
「時間はかかるだろうが、両国民の関係は必ず回復する」とも語った。