第110旅団は、増援に投入されたウクライナ軍屈指の旅団、第3強襲旅団の砲声がとどろくなか、
廃墟と化しているアウジーイウカから撤退した。第3強襲旅団はウクライナ軍に2個しかない
強襲旅団の1つ(もう1つは第5強襲旅団)で、名前が示すように強襲、つまり攻撃の訓練を受けている部隊だ。

ウクライナ軍の東部コマンド(統合司令部)は強襲旅団を防衛作戦に投入した。これは「積極防御」の
実践でもある。積極防御とは柔軟で機動的、攻撃的な防御のことだ。

同旅団の米国製マックスプロ装甲車の砲手はヘルメットに取り付けたカメラで、コークス工場の
敷地内を駆け回る自車と、M2重機関砲を撃ちまくる自身の姿を撮影している。
第3強襲旅団の狙いがこのコークス工場の死守にあるのは明白だ。

第3強襲旅団はウクライナにとって必要な戦力である。ウクライナ軍にはとても保持できない
廃墟化した都市の半分を取り戻す戦いに、この旅団を浪費できるほどの余裕はない。

David Axe