「ウクライナにあげる金などない」、支援に米欧が内向き…トランプ氏が復帰すれば「終わりの鐘響く」

「ウクライナにあげる金などない」「我々の国を立て直すことから始めるべきではないか」
20日、米サウスカロライナ州で行われたFOXニュースの集会で講演するトランプ氏=AP。ウクライナ支援に否定的な考えを示した

 今月12日、米議会上院の本会議場では野党・共和党議員が入れ代わり立ち代わり、ウクライナ支援に
否定的な演説を夜通し続けた。採決を故意に遅らせるフィリバスター(議事妨害)を展開したのは、
ウクライナ支援予算約600億ドル(約9兆円)を含む緊急予算案に反対するためだ。

トランプ氏に忠誠を誓う保守強硬派のマイク・リー上院議員は12日、X(旧ツイッター)オーナーの
イーロン・マスク氏らとのオンライン討論番組で、汚職が深刻な問題になってきたウクライナの国民を
「汚職の世界記録を樹立した人々だ」とののしった。番組は120万回以上、再生されている。

ウクライナのアンドリー・イェルマーク大統領府長官は危機感を隠さない。「全ての武器支援が遅れずに
届くことが重要だ。さもなくば、残念ながら、我々はこの戦争で負ける」