ロシア海軍、ミサイル「誤爆」で自国の船を撃沈…動画が出回るも、当局は遺族に「口止め」と地元メディア
ニューズウィーク日本版 3/30(土)

<3人が死亡、4人が負傷との情報。生き残った乗組員はロシア連邦保安庁から「何も語るな」ときつく口止めされたという>

ロシアがバルト海に接する飛び地カリーニングラード沖で実施した海軍演習のなかで、誤って自国の船にミサイルが着弾して沈没させ、これにより
船に乗っていた3人が死亡し4人が負傷したと地元メディアが伝えた。
SNSではこの時の様子だとされる動画が出回っており、ウクライナ高官もこれを引用している。

事故が起きたのは3月19日にバルチック艦隊が行った軍事演習でのこと。
独立系テレビ「TV Rain(ドシチ)」は、同艦隊が誤ってトロール漁船「キャプテン・ロバノフ号」をミサイルで攻撃したと報じた。

漁船の乗組員の親族が語ったところによれば、この事故で漁船の乗組員3人が死亡、4人が負傷し、漁船の船長室は破壊されたという。
当時の報告では、漁船で「火災」が発生し、死亡したのは1人だけだとされていた。

この乗組員の親族はTV Rainに対して、「生存者が病院に搬送された時点で、3人が死亡していたことは全員が知っていた」と述べ、さらにこう続けた。
「漁船がミサイルによる攻撃を受けたことも、全員が十分に分かっていた。 だが彼らはそれを『火災』だったことにしたのだ。
いったいどんな火災だったというのか。 船長室が完全になくなっていたのは、吹き飛ばされたからだ」

助かった乗組員たちはピオネールスキーにある病院に搬送され、1人は重体だという。
乗組員の親族はまた、ロシア連邦保安庁(FSB)が乗組員を取り調べ、彼らに「事故について一切話すな」と命じたと主張した。

本誌はこの報道を独自に確認することができず、ロシア国防省にメールでコメントを求めたが返答はなかった。(後略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/59c30bfd68a66e3c40740b87d39a8e41974a2912