キ15改 連絡機
全幅11.0m、全長8.00m、全高3.34m、翼面積18.0m2
自重1,220kg、正規全備重量1,800kg、翼面荷重104.4kg/m2
発動機ハ13甲(公称480hp)、最大飛行距離2400km
最高速度360km/h(高度2,000m)、実用上昇限度8,000m、上昇力5,000mまで10分
武装:テ四・7.7mm機関銃x1(後席旋回)、爆弾30kgx2または60kgx2または落下型増加燃料槽

キ15(九七式司令部偵察機)は主任務たる偵察のみでなく連絡機としても好評であったが、高速・長距離・偵察を突き詰めた設計であったため連絡機としては@前方視界、A失速特性、B長い離着陸距離が運用上の問題となった。
これらは致し方ない部分ではあったが、一方で当時は複葉帆布張りから全金属製単葉機への過渡期でもあり、足が長くそこそこ使い勝手の良い適当な連絡機が見当たらないのも事実ではあった。
再設計は三菱設計陣が多忙を極めていることから、当時キ15を参考にキ36の設計を進めていた立川が担当した。立川技術陣はキ36ではキ15譲りの14.5度の前縁後退翼形を採用したが、本機ではキ15の翼平面形を大胆に変更している。

キ15からの主な変更点
・発動機をハ8II(離昇700馬力・過給器1段1速)からハ13甲(離昇510馬力・1段2速)に、プロペラを可変ピッチ式にそれぞれ変更。出力減により最大及び巡航速度は大幅に低下したが離着陸距離は短縮した。
・外翼を再設計、上反角は8度のままだが平面形は内翼前縁ラインを延長した直線翼として失速特性の向上を図る。キ44・84等に類似した翼型となり翼幅11m、翼面積18平米に縮小した。
・外板用リベットを沈頭鋲から通常の丸頭鋲に変更、工数の低減を図る。
・胴体下ハードポイントを設置、爆弾または増槽の懸吊架設置可能に