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@IngaSakimori

映画『オッペンハイマー』の感想ですが、まずネタバレにならない部分で、
米国における「赤狩り」「マッカーシズム」「原爆開発」
この辺をさっぱり知らない人が見ても高確率でポカーンなのでWikipedia等で予習推奨です!

ここからネタバレです(読みたい奴だけ続きを読んでね!)

この映画は『原爆の父の苦悩!』とか『核開発の偉大な功績!』とか『人類への警鐘!』
という要素よりも「アメリカ合衆国の現代史としての赤狩り、その中のオッペンハイマー事件
(彼の機密情報許可剥奪に関する公聴会)」がメインになっています
要は現代政治ドキュメンタリーの要素が強いわけですね
もちろんマンハッタン計画もトリニティ実験も出てきますが、
それはオッペンハイマーの人生をなぞる要素としての登場で、
核開発の意義そのものを問いかけることは本映画の主題ではないと思われます
(もちろんオッペンハイマー自身が核開発、殊に水爆開発に関して抱いていたであろう
感情は色濃く描写されますが)

なのでまあ、ぶっちゃけ日本公開にはめちゃくちゃ不向きな題材で、
座席の埋まり具合に比べて、エンドロールで立つ人の多かったこと多かったこと(・∀・)

彼ら彼女らはさぞかしポカーンな3時間だったでしょうね

もっとも、事前情報皆無で見た私にとっては
「イエーイ!軍オタやっててよかった!こういう映画だったのかー!」という感想でした

赤狩りなど、冷戦開始直後の米国の政治事情について何らかの知識がある人は
とても面白いと思います
そしてこの映画のアカデミー賞は本当に米国にとってのアカデミー賞なんだなあと
実感させられましたねえ!(・∀・)

午後10:18 2024年3月30日
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