アリス・ワンさん(30、プライバシーの理由により仮名)は
かつてライブストリーミングとオンラインショッピングを運営する中国の大手プラットフォームに勤務し、
年収70万元(約1500万円)を稼いでいた。

だが4月に退職し、風光明媚(めいび)なIT都市の杭州から
家賃の安い落ち着いた成都へ引っ越して、ペットサロンの仕事に就いた。

中国には「996」という悪名高い労働文化がある。
朝9時から夜9時までの週6日勤務という習慣は、
IT業界やベンチャー企業など中国の民間企業では日常茶飯事だった。
これが引き金となって、多くの会社員が辞職に踏み切っている。

以前のワンさんは生活の大半を仕事につぎ込んでいたが、
体力的にも疲弊して「まるで覇気がなかった」と振り返る。

だが今では生まれ変わったような気分だ。

「多少なりとも自分が成長している感じがする」と言うワンさんは
現在ペットサロンでトリマーの研修中で、ゆくゆくは自分の店を持つのが夢だと続けた。
「先々の長期的な計画だ」と本人は語った。

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